Shimizu Atelier Architects

1-38-15-6 Nogata Nakano-ku, Tokyo,165-0027 Japan

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所在地;群馬県高崎市
工事種別:新築
用途:自家用倉庫+事務所
構造・規模:鉄骨造 3階建
面積:244.51平米
設計監理:シミズアトリエ
構造:ASD/イエサブ ユナイテッド

photo:Kai Nakamura
竣工:2011年

群馬県の高崎駅へと通じる幹線道路から1本入った、車通りが少なく静かな通りに面して敷地がある。
周辺は戸建住宅や畑などが点在しており、遠くには赤城山(赤城の裾野)を見渡すことができるおだやかな場所である。
建物は電気設備会社のオフィスで、施主からは1階に駐車スペースと倉庫2・3階に事務所+αとすることがあらかじめ想定されていた。そして、北側の前面道路以外は隣地の住宅が迫っているが、室内はできるだけ明るくしてほしいということが要望として挙げられた。
まず1階は駐車スペースを確保した上で、建物は敷地いっぱいのボリュームとし、2階は建築面積が許す限り全面道路側へとせり出すかたちとした西側・東側は、両隣の戸建住宅に倣って建物の2階部分をセットバックさせ、隣地建物との間に光や風のための余白をつくりだしている。そしてそのセットバックさせた部分の下屋根を明かりを透す素材とすることで、下屋根がトップライトとなり、1階倉庫は昼間は照明なしでも十分に明るい場所となった。2階の事務所はワンルーム空間とし、デスクスペース・ミーティングスペース・資料スペースを、ガラスの階段室がゆるやかに分節している。3階は事務室の一部と社長室を配置し、赤城山を見渡すことができる屋上テラスと連続して使うことができる開放的な空間とした。上層階にいくほどプライベート感が高まるように、各階ごとにテクスチャーを変え、それらをコンパクトな螺旋階段でつなぐことで景色が変わっていく様が感じられるようにと考えた。階段の最上部には開閉式のトップライトを設置し、1階倉庫の夏場の暑い空気を煙突効果によって有効に換気ができるようにし、できるだけ設備にたよらないで済むようにと計画している。
両隣に建つ戸建住宅のかたちにヒントを得て、周囲に配慮し、地域と共生するようにとつくられたオフィスである。